「日本語教育から世界が見えるー難民・海外の
教育現場での実践を通して-」
2019年11月6日(水)2時限に、内藤真知子先生((公社)国際日本語普及協会(AJALT)、RHQ支援センター 日本語教師)をお迎えし、鶴見大学文学部主催 異文化理解・交流 公開授業「日本語教育から世界が見える」が行われました。
内藤先生は日本国内でベトナムやミャンマーなどからの難民に定住支援の一環として、長年日本語教育に関わっておられます。その経験を活かして2016年から2019年10月まで、ベトナムに於いてJICAシニア海外ボランティアとしてハノイ国家大学や介護留学候補生養成校で教鞭をとられました。今回、その経験から、ことばとは、「道具として」だけでなく、身体と分かちがたく、生きる実感をもたらす「自己を表現」するものであり、その二つが合い交わった時に、ことばの使い手は自信を持って社会参加することができるのだと語っていらっしゃいました。さらに、『ことば』『遠い昔から』という2編の詩を表情豊かに紹介くださいました。学生諸君も内藤先生と共に、身ぶりを交えて『ことばことばことば』のパフォーマンスに挑戦しました。その様子は写真をご覧ください。
内藤先生は、人と人が向き合うこと、傾聴を心掛けているそうです。その体験から、他者を理解しきれるものでないことを学びつつも、異なる文化背景をもつ人たちであっても、どちらが良い悪いというものではなく、家族を思う気持ち・自然との対峙、人間として普遍的な価値観を共有しているのだと実感したこと、学び手をエンパワメントするつもりが、逆にされていたことに気付いたと話してくださいました。
内藤先生のJICAシニア海外ボランティアの経験は、テレビ番組にもなりました。下記のWebページで公開されています。ぜひ、ご覧ください。
「いつか世界を変える力になる」(テレビ番組全編)
https://www.youtube.com/watch?v=7Z9cyQnt10U
「いつか世界を変える力になる×シニア海外ボランティア」(活動紹介)
https://www.youtube.com/watch?v=s1VWx1mGT34
【学生の感想】
日本語教育は、ただ教えるのではなく、相手と向き合い、その人の文化背景を学ぶことなのだと知りました。話しを伺いJICAの活動にも興味を持ちました。今回の話は日本語だけでなく、他の言語にも重なる内容です。自らの言語学習に活かしたいと思います。
英語英米文学科1年生 江口 絢香
これから先、留学をしなくとも、アルバイト、社会人になった時など、生まれた国も文化も違う人と出会うかもしれません。その時は、今日教わったことを念頭に相手に自分の話を伝えたい。内藤先生は人のためになる仕事をなさっていて、それだけではなく自らも学び成長しているとおっしゃっていました。私も自分が成長できる仕事がしたいと改めて考えさせるお話しでした。
英語英米文学科2年生 真島 樹莉亜
内藤真知子先生の話を聞いて、難民の人達への見方が変わりました。人は本気で向き合おうとすれば、異なる文化、人種、年齢、言語でも、つながることができるのだと感じました。先生が「魔法のことば」と呼ぶ、詩『ことばことばことば』を一緒に読んで、本当にそのような気がしました。
英語英米文学科3年生 直井 聖斗