期末試験が終わった2月5日(月)に図書館2階の学修支援スペースで開催されたファシリテーション・グラフィクス講座は、本学学生のみならず、卒業生、教職員、一般の方々、30名を越える参加者があり盛況のうちに終わりました。
ファシリテーション・グラフィックスとは、ことば、絵、記号などを使って、話し合いの内容をホワイトボードや紙上に可視化することにより、話し合いの参加者全員がその内容を確認しつつ、対話を円滑かつ建設的にする技法です。今回は、山形からこの技法の使用や伝授に造詣が深い、まちづくりコーディネーターの稲村理沙氏をお招きし、英語の本を単に読むだけでなく、他の読者と話し合うことで、本の世界をより深く理解するための仕掛けとしてファシリテーション・グラフィックスを使う体験をしました。
講座の第一部は、学長挨拶に始まり、マーカーの使い方、誰でも描ける記号やイラストの紹介と試し描きから、各グループの課題本の要約を紙上に八つの場面に表現し、一人ずつ口頭で説明する活動を行いました。休憩後、第二部では、質問に対しでグループメンバーが意見交換をし、一人ずつグラフィッカー(書記)が交代しながら模造紙に出された意見をマーカーで記録する体験をしました。合計三時間にわたるアクティブ・ラーニング型講義で、通常授業の倍の長さでしたが、参加者の皆さんは集中力が途切れることなく、積極的にかつ和気あいあいと取り組んでいました。学科や学年を超えた友人が出来る、普段はなかなか話すことがない異なる立場や年令の方々との交流も、学生の皆さんには良い経験となったようです。
英語英米文学科では、今後も学生の皆さんが多様な体験ができる講義、講座、イベントを企画します。ぜひ、奮ってご参加ください!
学生の声
私がこの講座に参加したきっかけは、授業で先生から紹介を受けたこと、ファシリテーション・グラフィックというものを初めて聞いたため、参加し、どのようなものかを体験したいと思ったからです。参加してみると、グループメンバーが読んだ本に対して議論したことを、上手く紙上にまとめて書く、絵を使い表現するといった簡単そうなことが意外と難しいことがわかりました。それでも取り組む中で、話の内容が次第に理解しやすくなり、そのことが嬉しく、学んでいてとても楽しく充実した時間を過ごすことができました。体験して得たことを、今後の受講時のノートの取り方や話し合いの時にも活かし、理解しやすく話を進めやすくできるような技術をもっともっと磨きたいと思います。
鶴見大学文学部英米文学科1年 田母神 正太
私が今回のファシリテーション・グラフィック講座に参加したのは先生にお話をいたただいたからでした。しかし、実際参加してみると今までの授業では体験したことのないもので、終わった後にはとても楽しかったと感じました。絵本のように語数が少ない英文からでも読み取れることはたくさんあり、様々な人と意見交換ができとても充実した時間でした。また、参加することにより、コミュニケーションの場にもなりました。今まで話したことのない人や、学年の違う人とも仲良くなることができる良い機会でした。意欲のある人たちが集まると、こんなにも意見の幅が広がるのだと感じました。普通の話し合いだと意見を聞いて言葉が飛び交うだけですが、それを参加者全員が見られるように集約することにより、後で見返したときに分かりやすいものになるために役立つと思いました。私は将来教師になりたいと考えているため、ぜひこの経験を生かしたいと思います。参加させていただきありがとうございました。
鶴見大学文学部英米文学科1年 本保 凪沙